Our stories still linger on.

WSのはなし3:「星を結ぶ」のこと

Woldirous Sin イジェラへの旅路1「星を結ぶ」上下巻についての、こまごまとしたメモ書きエントリーです。
性質上どうしても内容のネタバレを含みます点ご了承ください。

●プロローグ
描いていたのは2017年1月から2月にかけて。いやだ、もう1年近く前じゃないですか。
今みるとだいぶん線が固いですね、さすが10年ぶりに描いた漫画……
自分の絵を描くということ自体が久しぶりだったのもあって、見開きのシドがたくさんいるコマには1週間かかりました。
設定としてはずっと前から用意されていた彼の過去を、ゆっくり時間をかけて見える形にしていく作業は、一晩一晩をシドというキャラクターと真正面から向き合って話をしているような不思議な感覚がありました。
特にイジェラ時代のシドは初々しくて描いていて楽しかったのですが、素直な表情に少しだけ申し訳なさのようなものも感じながら。

●護符、ねェ……
「それまでの街の生き生きした描写とは打って変わって、急に周りの音が遠のくような感じが好き」との丁寧なご感想いただきました。描いた方もほんとうにそういうことを描きたかったコマの筈で、でも意識はしていなかったので、言葉にしていただいてすごく嬉しかったです。

●イー・ドゥスハス
音は英語のbe with usをもじったもの。
ここにもまた別の方から、カタカナ表記について「シドの言ってるだけ感あって良かったです」とずばりを突いた感想を頂戴していまして、さすが! とモニタの前でひとり頷いてました。
ウルディラを読んで下さる方は、こちらで表現できた以上のものを読み取る力のある方ばかりで、なんだか始終甘えっぱなしです……すみません、ありがとうございます。

●下巻冒頭
下巻を描き始める際に冒頭4ページ分、ネーム追加しました。
上下分冊を考えていなかった時点でのネームは
ヴォイエヴォダにて食事一コマ>>そのまま警備隊のシーン
という流れでああまりにせわしなかったので、ページは増えましたが結果的にはよかったなと。
前は一両日で来られたのになー、的な描き文字会話もありましたが、さすがに詰め込みすぎだったのでコマからは消しました。とはいえ、彼らの間でそういう会話はなされているでしょうね。

●エッサイラにて
翌日の買い物シーンをばっさり外しました。
すでに想定よりページが膨らみすぎていた&本筋と関係なかったというのが理由ですが、そういった何てことないふたりの小さなやり取りもウルディラっぽさかなあとも思っているので、没エピソード救済本的な番外編はいつか出せたらいいな……!

●芋の皮むき
ハーンのあの顔芸が今回一番描きたかったコマといっても過言ではないのですが! 
うん……いや、一番は嘘かな…… でもここを描くのを楽しみにして頑張ってたのはほんとです。

●生きてくためじゃねえの?
この辺りのハーンの応答は当初、一部に傍点をふっていました。
「星を結ぶ」のテーマとは関係ないので最終的には外しましたが、あの問いにそう即答せざるを得ないデュラウス・ハーンという呪術師の生き方を、2話や3話を通して描けたらいいなあと色々準備してはいるのですが、さて。


そうそう、Twitterで供養していたのは74ぺージの没コマでした。さすがに顔のアップが続きすぎたので……。

●孤独のままに輝く星を
イベントポスターに使うキャッチコピーを湯舟に浸かりながらウンウン唸って考えていたところ、のぼせる寸前に降ってきたコピーです。
なんだかとても気に入ってしまい、結果的に逆輸入のような形で本編の核の部分にねじ込むことになりました。
元々意味的には同じことを言ってる箇所ではありましたが、おかげであの周辺は元のネームとはだいぶん違う文言構成となっています。
こういう、これだ! というものが天から降りてくるような一瞬が、まだ自分にも訪れるのだとしみじみ嬉しくも怖くもあり、創作の中毒性というのはこういうところにもあるのかもしれません。


長々と綴ってしまいましたが、最後まで読んでくださってありがとうございました!
そのうち自分でも忘れそうな原稿にまつわる思い出した事をこまごまと、憶えているうちにという忘備録エントリーでした。

有難いことに、奥付に用意したフォームからぽつぽつりと心のこもった感想をいただいているのですが、中にはとても長いテキストを書いてくださる方もいらして、めっちゃくちゃ嬉しかった一方、スマホからだとだいぶんお辛いのでは……! という妙な気遣いが発生した結果、フォームへのリンクをご用意しました。
自分も在宅時にはLINEの返信をうつためにPC立ち上げるくらいにはスマホでテキスト打つの苦手なので、PCからテキストうちたいよーって方はどうぞご利用ください。
送信後のお礼後書き漫画がそれぞれにあるので両方置いておきますね。
–[上巻の奥付フォーム]
–[下巻の奥付フォーム]

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テーマの著者 Anders Norén