作品紹介

占い師と呪い屋と。

1995年の準備号から数えて10年、2005年に完結したオリジナルファンタジー。
剣と魔法の世界にあって、日々を食べては飲みあかし、埒も無い話で肩を叩きあう。
不老不死のシドと呪術師のハーン、ひとりぼっちとひとりぼっちが、束の間そうではなかった物語。

1 訪れる約束
2 moratorium relations
3 虚無
4 賢者の杖は家路を示す
5 One is such a lonely number
6 月光を握る手のひら
7 闇を灯す
8 亡国の星
9 Woldirous Sin
10 それは痛みの名

[番外編]
・死を前にして微笑む君よ
・青い瞳と不可解の花
・佳日
・パイロープ
十月の不死者の回想

強くはない、ただ気づけば結ばれている
目に見えぬ――あえかな糸。

完結から12年後、思い出したかのように突然始まった新シリーズ。
目の前の見慣れた男が、いったい何を負ってきて、何を負おうとしているのか。
非日常の中であらためてお互いに向き合うことになる、シドとハーン、ふたりの長い長い旅の物語。

1 星を結ぶ
2 世界を変えるもの
3 火と灰
4 白日の手 黒夜の目
5 茜に光る

 

シド

白い髪に青い瞳。年齢不詳の面構え。
二千年前に滅んだ古代都市イジェラ、その滅亡に絡む術に巻き込まれ、運悪く不老不死となった男。
長い生に見合うだけの様々な来歴をもつ身ながら、今は一介の占い師として港町ガルグントに過ごす。動物とよく心が通じあう。

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ハーン

黒髪に赤の瞳、黒い肌。
スティアロ魔道師ギルドの元ギルド生。
天才との呼び声も高かったが、禁断の暗黙神の力に手を出した咎により除籍。
以後、人の呪いを顕現させる独自の術をもって「呪術師」を名乗る。
港町ガルグントに趣味の悪い道具屋を構え、これを表の顔としている。

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